医院取材 インプラント

インプラントも、選択肢のひとつ。大切なのは、納得して治療を選ぶこと。

杉村泰郎院長に聞く、口腔外科の経験を生かした事前準備と地域に根ざす診療

医院取材プロフィール

すぎむら歯科クリニック

取材日
2026年10月3日
取材先
すぎむら歯科クリニック
所在地
愛知県名古屋市

最寄り駅八田駅から徒歩7分

この記事で紹介するポイント

  • 複数の治療法から納得できる選択を支援
  • 全身状態とCTを踏まえた事前準備
  • 治療後も続く地域のかかりつけ医としての管理
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記事種別
医院取材
情報確認日
2026年10月
主な情報源
医院取材・医院公式サイト
取材日
2026年10月3日
すぎむら歯科クリニック 医院取材

歯を失ったとき、どのような治療を選べばよいのでしょうか。インプラントだけでなく、入れ歯やブリッジも含め、自分の希望や身体の状態に合う方法を考えたいものです。名古屋市中川区のすぎむら歯科クリニックで院長を務める杉村泰郎先生は、口腔外科で培った経験を地域の診療に生かしてきました。インプラントについても、数を増やすことを目指すのではなく、複数の選択肢のひとつとして提案しています。今回は、治療前の準備や全身状態への配慮、治療後も続くかかりつけ医としての関わりを伺いました。

身近な相談先であることを、大切に

Q

開業以来、どのようなクリニックを目指してきたのでしょうか。

A

杉村先生 大学や病院では、口腔外科を中心に診療してきました。そこで学んだことを、地域の皆さんのために生かしたい。それが開業時からの考え方です。親知らずやお口の粘膜などの相談にも対応しますが、むし歯や入れ歯、お子さんの治療も日常的に行っています。ただ、「口腔外科」を前に出しすぎると、切ったり痛いことをされたりする場所だと思われてしまうかもしれません。そうではなく、温かな雰囲気のなかで、必要な診療をきちんと受けられる場所にしたいのです。まずは普段のお口の悩みを相談できる、町の歯医者さんでありたいですね。

INTERVIEW 01 / 治療の選択と、全身への目配り

希望を聞き、選択肢を一緒に考える

Q

歯を失った方には、どのように治療を提案していますか。

A

杉村先生 入れ歯、ブリッジ、インプラントという選択肢があり、それぞれのメリット・デメリットをお伝えします。そのうえで、患者さんがどうしたいのかを聞くことを大切にしています。「入れ歯にしたい」という方には入れ歯を、「ブリッジにしたい」という方には周囲の歯を削ることなども説明して、治療を考えます。インプラントを希望される場合は、そこから詳しい説明や検査へ進みます。自由診療を無理に勧めるのではなく、その方が納得して選べることが大事です。

Q

クリニックで行うインプラント治療の範囲は、どう考えていますか。

A

杉村先生 当院では、比較的シンプルな治療計画で対応できるケースを中心に行っています。骨移植などを必要とする複雑な手術を、無理に引き受ける方針ではありません。患者さんの状態と、当院で対応できる範囲を見極めることが大切だと思っています。これはインプラントに限った話ではありません。大きな手術や入院が必要になる場合など、クリニックだけでは対応が難しいときは、病院や専門の先生へ紹介しています。地域の相談先として診ることと、必要な医療につなぐことの両方を大切にしています。

お口の中だけでなく、身体の状態も確かめる

Q

口腔外科での経験は、インプラント治療のどこに生きていますか。

A

杉村先生 インプラントは、麻酔や切開、出血を伴う外科手術です。骨の状態を見るだけではなく、その方の身体の状態を把握する必要があります。心臓の病気、脳血管の病気、糖尿病、骨粗鬆症などがある方については、その背景まで確認して治療を考えています。持病がある患者さんの治療では、必要に応じて主治医と連絡を取り、現在の状態を確認します。歯科だけで判断を完結させるのではなく、医科の先生と連携することも、日々の診療の一部です。医院の診療体制|公式サイトから公式サイトでは、医科の主治医や病院との連携、全身状態のモニタリングに関する体制を案内しています。また、緊急時の連携先として名古屋掖済会病院を掲載しています。

INTERVIEW 02 / インプラント治療の準備

手術を急がず、準備を積み重ねる

Q

インプラント治療の前に、欠かせないと考えていることは何ですか。

A

杉村先生 事前の準備です。CT を撮影して骨を立体的に評価し、どの方向に、どの長さのインプラントを入れるのかをシミュレーションします。計画を十分に理解したうえで手術に臨むことが大切です。手術そのものにかかる時間だけに注目するのではなく、そこまでに何を確認し、どう準備したかを大事にしています。来院したその日に簡単に判断して、すぐ手術へ進むということではありません。

Q

身体やお口の状態に応じて、治療を見合わせる場合もありますか。

A

杉村先生 あります。糖尿病のある方であれば、病気のコントロールができているかを確認しますし、喫煙についても重視しています。当院では喫煙を続けている方へのインプラント治療は行っていません。インプラントを入れる場所だけではなく、周囲に治療が必要な歯があれば、そちらの治療も進めてお口の状態を整えていきます。その間に患者さんと話をし、治療への理解や信頼関係を築くことも準備のひとつです。

Q

手術を行う環境や、説明の面で大切にしていることを教えてください。

A

杉村先生 当院に専用の手術室はありませんが、手術の際にはほかの診療チェアから離れた場所を使い、滅菌した器具や手袋、ガウン、覆布を用いて対応しています。自分たちの診療環境を踏まえたうえで、行う治療の範囲を考えています。また、インプラントは費用もかかる治療ですから、術前の説明と同意も大切です。治療内容や、その後の通院についてきちんと説明し、同意書などの文書でも確認します。治療を受ける方との信頼関係があってこそ、先へ進めると考えています。準備に含まれる、三つの視点骨の状態を立体的に確認すること。全身や周囲の歯の状態を整えること。そして、治療内容と治療後の通院を患者さんと共有すること。杉村先生の話では、いずれも手術前に大切にする要素として挙げられました。

INTERVIEW 03 / 治療後まで続く、地域のかかりつけ医

治療のあとも、顔の見える関係を

Q

インプラントを入れた後は、どのように関わっていきますか。

A

杉村先生 アフターフォローも大切です。インプラントだけでなく、ご自身の歯も一緒に守っていくために、定期的に通っていただきます。手術をして終わりではなく、その後もケアを続けていくことを、治療前からお伝えしています。長く使っている間には、状態が変わることもあります。そのときにも一緒に次の対応を考えられるよう、普段から関係を築いておきたいですね。必要な通院を続けていただけるかどうかも、治療を考えるうえで大切にしています。

Q

地域の患者さんとの関係で、意識していることはありますか。

A

杉村先生 メンテナンスの日であっても、歯科衛生士に任せて終わりにするのではなく、私もお口の中を見て、一言声をかけるようにしています。何げない話をすることもあります。長く通ってくださる患者さんとは、そうした日々のやり取りが積み重なっています。歯科医院は、もともと「行きたい場所」とは思われにくいですよね。だからこそ、気持ちよく来て、気持ちよく帰っていただきたい。「ここに来てよかった」と思って、また選んでもらえるクリニックでありたいと思います。

Q

若い歯科医師の学びにも関わってこられたそうですね。

A

杉村先生 大学病院にいるだけでは、町の歯科医院の診療を知る機会は多くありません。そのため、一般の歯科診療を学ぶ場として、若い先生や開業前の先生を受け入れてきました。開業したら関係が終わるわけではなく、困った症例があれば相談してほしいと伝えています。電話で相談に乗ったり、必要があれば紹介してもらったりします。そうした関わりも、最終的には患者さんのためになると考えています。

編集部より|インプラントを決める前の相談から

今回の取材で伝わってきたのは、インプラントを前面に押し出すのではなく、患者さんの希望を聞き、身体の状態を確認したうえで選択肢を示す姿勢でした。必要なときには病院とも連携し、治療後も日常の診療のなかで支える。すぎむら歯科クリニックのインプラント治療は、そうした地域のかかりつけ医としての診療の延長にあります。

INFORMATION / 公式サイトと取材内容に基づく補足

インプラント治療を検討する方へ

以下は医院公式サイトの掲載情報を編集部が整理した参考情報です。

インプラント治療の案内

治療内容
歯を失った部分の顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける治療です。自由診療です。
掲載されている費用
インプラント埋入手術:270,000~360,000円(税別)
税込換算:297,000~396,000円(税率10%で編集部計算)
治療期間・通院回数
診断から人工の歯をかぶせるまで約4~7か月、合計13回程度。症例や治療内容により異なります。
治療後の通院
公式サイトでは、1~2か月に1回のメンテナンスを案内しています。

保証について

公式サイトには「10年保証」とあり、1~2か月に1回通院する方が対象と記載されています。対象範囲や適用除外などの詳細は、治療前に医院へご確認ください。費用は公式サイトの「インプラント埋入手術」欄の掲載額です。検査、人工の歯、追加処置などを含む治療総額を示すものとは確認できていません。治療計画に基づく総額と追加費用の有無をご確認ください。

リスクと、治療を受ける前の注意点

インプラントは外科手術を伴い、出血、傷の治りの遅れ、インプラントの脱落などが生じる可能性があります。取材では、持病の状態や喫煙も含めた事前評価の重要性が語られました。骨や全身の状態によっては治療を受けられない場合もあるため、個別のリスクと適応について説明を受けてください。

すぎむら歯科クリニック|医院情報

所在地
〒454-0912 愛知県名古屋市中川区野田1丁目184番地
電話
052-364-5711
アクセス
八田駅から徒歩7分
駐車場・院内
駐車場20台・院内バリアフリー
診療時間
月~土 9:00~12:30
月・火・水・金 14:30~19:30/土 14:30~17:30
休診
木曜午後・日曜・祝祭日

受診前に電話で診療日時・予約状況をご確認ください。

DOCTOR PROFILE / お話を伺った先生

お話を伺った先生

杉村 泰郎 先生

すぎむら歯科クリニック 院長

専門分野:口腔外科学。医学博士(名古屋大学)/歯科医師臨床研修指導歯科医。

経歴
年 経歴
1967年 名古屋市生まれ
1986年 愛知県立千種高等学校 卒業
1993年 福岡県立九州歯科大学 卒業
1998年 名古屋大学大学院医学研究科 修了(外科系口腔外科学)、医学博士号取得
1998年 JA愛知厚生連加茂病院(現・豊田厚生病院)歯科口腔外科医員
2000年 同病院 歯科口腔外科医長
2001年 医療法人同信会中田歯科 勤務
2003年3月6日 すぎむら歯科クリニック 開院

所属学会

所属学会

日本口腔外科学会/日本顎関節学会/日本アンチエイジング歯科学会

公式サイト掲載の役職・地域活動

名古屋大学医学部歯科口腔外科同門会幹事/中川区歯科医師会専務理事/九州歯科大学愛知県同窓会常務理事/名古屋市立野田小学校学校歯科医

経歴・所属・役職は医院公式サイトの表記をもとに整理しています。現在の役職・所属は受診前に医院公式サイト等でご確認ください。